また舌が止まる。 ”ビシッ” お尻に鞭が飛ぶ。 「全部、飲めるまで・・・鞭打ちね♪」 四つん這いで顔をボウルに突っ込んだ状態で・・・お尻に鞭を受ける。 少しずつ舌で掬っては・・・飲む。 その間に、的確に鞭が左右の尻に打ちこまれる。 「ほら、真っ赤になってきたよ♪」 痛みのあまり・・・お尻をよじって逃れようとする。 「逃げない! 今度逃げると、私の犬にはなりたくないと判断するからね。」 きつい口調である。思わず、顔色を伺った。 目が怒っている。 野良犬になるのは嫌である。 必死に首を横に振って、意思表示をする。 「お尻を突き出しなさい。」 土下座にお尻を突き出したような姿勢を取る。 「もう少しじゃないの・・・頑張れ!」 その言葉の間に、4発もの鞭が打ち下ろされた。 ”ビシッ・・・ビシッ” 短い間隔で、的確に鞭打ちは続く。 迷っている場合ではない。 なんとしても、飲まなくては。 舌のピッチを上げて、飲む速度を早めた。 ・・・峠を越えたのか?・・・必死のせいか? 理由は分からないが、少し、飲むのが楽になってきた。 その勢いで、一気に飲み干した。 鞭打ちを続けていたS様が、ボウルが綺麗になったことに気づいた。 「出来るじゃない。」 まだ、ボウルに顔を埋めている私の頭を優しく撫でながら仰った。 「こっちにおいで♪」 首輪を引かれ、テーブルに戻った。 「おすわり!」 S様の足下でおすわりをする。 ティッシュで・・・聖水でビショビショの顔を拭いて下さった。 「頑張ったね。早く直に飲めるようになろうね♪」 頭を撫でて下さった。 優しい目が嬉しい。 「ワン♪」 この方に、精一杯ついていこう・・・。 精一杯、尻尾を振って甘えた。 ツヅク
|