「私の中には、私でさえ分からない深い闇がある。付いてこれるの?」 S女様は毅然とした態度で私の目を見て仰られた。 「はい。」 「どれ程過酷であるか? 私にも分からない・・・。本当に?」 私は、一瞬言葉を飲み込んだ。 奴隷になる・・・犬になる・・・要は、この目の前の女性の前では人間を捨てるということだ。 私も経験が決して浅い方ではない。SMといっても、過酷な奴隷の例は実在する。 S女様の闇の深さは、今は分からない。 本当に自分はこの方の深い闇を受け止められるのか? S女様と目が合った。 刹那の逡巡の後、きっぱりと返事をした。 「はい。 よろしくお願い致します。」 やはり、この方を失うことは、どんな苦痛よりも大きいことだと悟ったからだ。 私は、全てを捨てる覚悟で、S女様による「絶対的な支配」の道を選んだ。
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